2017年10月11日水曜日

【BOOK MEMO】戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則

戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則 (著)本田哲也


 5年振りに読んだ本田氏の著書。以下メモ

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 ・属性順位転換
「いい○○」という定義がAからBに変わる=買う理由が変化する
 →「いい○○」を再定義することで、新しい「買う理由」が生まれる

例えば、
過去)とにかく白く洗い上がるのがいい洗剤
現在)除菌できるのがいい洗剤

過去)厳しく教えてくれるのがいい教習所
現在)ほめて伸ばすのがいい教習所

過去)遠くの憧れの存在がアイドル
現在)会いに行ける存在がアイドル

90年代)ラグジュアリーで乗り心地のよい自動車がいい車
00年代)子供たちが楽しめる便利で快適な車内空間があることがいい車
10年代)家計や環境への低負荷がいい車

 ・関心テーマのフレームワーク
「空気」をつくるために、商品を使う人の「生活者の」関心と結びつける 以下三位一体となる「テーマ」を見出すことがポイント

①商品便益:商品やサービスが提供する機能、既存品や競合との差別化のポイント
②世の中の関心事:世間や第三者が気になっていることと、世間の話題
③生活者の関心ごととメリット:商品やサービスを使う人が抱えている問題、その解決

・戦略PRの6つの要素
戦略PRの目的は情報をばらまくことではなく、人のビヘイビアチェンジ(行動変容)。
戦略を立てるために不可欠なのが「社会関心」「みんなの気になること」に目をつける。 「社会関心」をいかに料理するかという発想が必要。

①「おおやけ」の要素:「社会性」の担保
  →世の中のニーズや社会課題と自社や商品を結びつける視点
②「ばったり」の要素:「偶然性」の担保
  →情報洪水の中で、偶然出会う(出会ったと思える)情報の価値
③「おすみつき」の要素:「信頼性」の担保
  →第三者発信によって得られる信頼性
④「そもそも」の要素:「普遍性」の視座
  →「よくぞ言ってくれた!」という人々の潜在的な普遍性に訴えかけるもの
⑤「しみじみ」の要素:「当事者性」の醸成
  →情緒的要素でもたらす当事者性(ストーリーテリング)
⑥「かけてとく」の要素:「機知性」の発揮
  →「やられた!」というウィットや頓智にみられる、機知とリアルタイム性に富んだコミュニケーション

・分散型メディア コンテンツに「たどりつかせる」というこれまでの発想から、コンテンツが「出会いに行く」という発想にシフトしている。
これまでのデジタルメディアは、「どれだけ自前サイトに流入させるか、そしてサイトのPVをあげるか」という発想。 その発想は逆転しようとしている。

例えば、
バズフィードは、「ソーシャルメディアには、情報のリンクではなくコンテンツそのものを流すべきだ」と明言し、自前サイトへの検索流入はわずか2%で、SNSにおける月間CV(コンテンツビュー)は世界で70億CVに達している。

・インフルエンサー活用のクリエイティビティ
「疾患の啓発だからドクター」「ファッションのPRだからモデル」「テック系の商品だからテック系ブロガー」以外にもチャンスがある

例えば、
ブラジルの若者は皮膚科医の声に耳を傾けない でも、若者に人気のあるインフルエンサーに「初期検診に行きましょう」といった行動に出ず、 若者に身近で共感も得られ、かつ「皮膚のこと」にも関係している、事実系と共感系のハイブリッドなタトゥーアーティストというインフルエンサーを起用した。


以上


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