2017年10月11日水曜日

【BOOK MEMO】エディー・ジョーンズとの対話 コーチングとは「信じること」

エディー・ジョーンズとの対話 コーチングとは「信じること」 (著)生島淳
 


 成功しているチーム
 ・ハードワーク
 ・楽しさ
 ・規律 ディシプリン
 ・柔軟性 フレキシビリティ

毎朝思いついたことを5つくらい書き出し、それを手帳に書いて見返せるようにする

日本人は区切りのある競技が得意だし好き
例えば、
野球、バレーボール、相撲、など間合いが好き
だから、ナイスタックルで満足してハッピーになってしまう。
サッカーやラグビー、バスケットボールなど、連続性が重視されるスポーツでは、海外とフィジカル以外にも、流れの中での動きや判断力に大きな差がある。

スマホは最悪、アスリートにとって一番悪い 自然と視野を狭くしている。
携帯をいじることで視野狭搾(てへんなし)のトレーニングをしているようなもの。

日本では子供の時にタックルやラックのスイープの練習をするが、子供の時に必要なのはパスとキャッチ。
いつどのようなパスをしたらいいのか、そうしたスキルを教える必要がある。
ディフェンスはモチベーションが高ければ自然と上向くものだが、アタックは決断する選択肢が膨大で小さい頃からの積み重ねが必要。
一般的に日本ではディフェンスの練習に時間を費やすことが多い。

例えば、
アメリカでは、投手が全部三振でアウトにしたらその練習は無駄だよね?だったら打撃練習に費やしたほうがよくない?
打たなくては野球は勝てないという前向きなオフェンスの発想。


以上


【BOOK MEMO】コトラーのマーケティング4.0

コトラーのマーケティング4.0 (著)フィリップ・コトラー




コトラー氏の最新作。
「マーケティングの未来と日本」続き読了。

以下メモ
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マーケターが前進するための課題
①顧客の関心を勝ち取る
「ワオ(すごい)!」と思わせる要素を持つブランドだけが、メッセージに耳を傾けたり推奨したりする価値があるものになる
②ブランドに関するカンバセーション(ネット上や直接の会話)を生み出す
ブランドを支持する方向に誘導してくれる忠実な推奨者が確実に存在するようにしておく必要がある

・NPS ネットプロモータースコア(正味推奨者比率)
批判者の割合を差し引いた推奨者の割合によって表される
ロイヤルティの追跡調査に役立つが、重要な知見が見落としてしまう

例えば、
マクドナルドはラバー(大好きになる顧客)が33%、ヘイター(大嫌いになる顧客)29%で、均衡に近い二極化
スターバックスはラバー30%、ヘイター23%
NPSの観点からはこの2つのブランドは極めて低いが、別の視点から見ると、ヘイターグループはラバーグループを活性化して、批判から擁護させるための必要悪になっている。
好意的な意見と批判的な意見の両方がなければ、ブランドに関するカンバセーションは面白みのないものになり、人々を魅了しなくなる。

強いブランドは特定の市場セグメントには支持されないが、これらのブランドが獲得を目指すべきものは、最高のセールスブタン、デジタル世界で喜んで擁護してくれるラバー集団。

・デジタル時代における3つの重要なセグメント
デジタル時代におけるもっとも影響力のあるセグメントである
YWN:若者(youth)、女性(women)、ネティズン(netizen)に力を集中すべき

ネティズンは、インターネットでコンテンツを消費するだけでなく、インターネットに積極的に貢献する人々。
他社に影響を及ぼし、常につながっていて貢献したいという欲求がある。
最も広く使われいてるのは、フェイスブック、ワッツアップ、タンブラー、インスタグラムなどのSNSや、メッセージアプリである。

・マーケティング・ミックスの4Pから4Cへ
co-creation 共創
currency 通貨
communal activation 共同活性化
conversation カンバセーション

デジタル経済では、共創が新しい製品開発戦略になる。
コンセプト考案段階の初期から顧客を巻き込んだ共創は、製品開発の成功率を高めてくれる。
共創によって、顧客が製品・サービスをカスタマイズしたり、パーソナライズしたりできるようになり、ひいては、より優れた価値提案を生み出すことができるからだ。

・顧客と有意義なつながりを築く
タッチポイントやメッセージ量の増大が必ずしも影響力の増大にはつながらない。
必要なのは、他社より目立つこと、そして、ごく少数の重要なタッチポイントで顧客と有意義なつながりを築くこと。
ブランドの推奨者にするために必要なのは、ブランドからのわずか一瞬の予期せぬ感動だけ。

接続性以前の時代のロイヤルティは、顧客維持率、再購入率で説明されていた。
接続性の時代のロイヤルティは究極的には、ブランドを推奨する意志として定義される。

顧客は特定のブランドを、購入サイクルが長いために、連続的に再購入する必要はないかもしれない。
だが、ブランドに満足していれば、現在はそれを使っていなくても、進んで推奨するだろう。

・デジタル経済における、カスタマー・ジャーニー
顧客間の接続性を反映した5Aで説明し直されるべき。
認知(aware)、訴求(appeal)、調査(ask)、行動(act)、推奨(advocate)
マーケティング4.0のコンセプトは、顧客を認知から推奨に進ませる事を究極の目標とする。

今日の顧客は、自身の影響や外的影響よりも、他社の影響に大きく左右される。
2015年のニールセンの調査によると、回答者の83%が友人や家族を最も信頼できる広告源にしており、66%がオンライン上に投稿された他社の意見に注意を払っていることが明らかになっている。

・新しい測定指標の導入
5Aに沿って測定する価値があるのは2つの指標
①購買行動率(PAR)=購買行動をとる人の数/認知している人の数
  →ブランド認知を購買にコンバートするのにどれくらい成功しているか
②ブランド推奨率(BAR)=自発的に推奨する人の数/認知している人の数
  →ブランド認知を推奨にコンバートするのにどれくらい成功しているか

・コンテンツ・マーケティングの評価
①世間に知られているか(認知):到達範囲と認知度(例:imp、UU、ブランド想起率)
②関心を持てるか(訴求):関心を引いたか(例:PV、直帰率、サイト滞在時間)
③検索できるか(調査):検索エンジンでコンテンツがどれくらい容易に見つけられるか(例:特定キーワードの検索順位、検索エンジンの参照件数)
④行動につなげられるか(行動):最も重要。コンテンツが顧客を行動に進ませることにどの程度成功したか(例:CTR、CTA、CVR)
⑤シェアできるか(推奨):推奨の代替値を追跡する必要がある(例:シェア率、エンゲージメント率)

以上


【BOOK MEMO】戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則

戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則 (著)本田哲也


 5年振りに読んだ本田氏の著書。以下メモ

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 ・属性順位転換
「いい○○」という定義がAからBに変わる=買う理由が変化する
 →「いい○○」を再定義することで、新しい「買う理由」が生まれる

例えば、
過去)とにかく白く洗い上がるのがいい洗剤
現在)除菌できるのがいい洗剤

過去)厳しく教えてくれるのがいい教習所
現在)ほめて伸ばすのがいい教習所

過去)遠くの憧れの存在がアイドル
現在)会いに行ける存在がアイドル

90年代)ラグジュアリーで乗り心地のよい自動車がいい車
00年代)子供たちが楽しめる便利で快適な車内空間があることがいい車
10年代)家計や環境への低負荷がいい車

 ・関心テーマのフレームワーク
「空気」をつくるために、商品を使う人の「生活者の」関心と結びつける 以下三位一体となる「テーマ」を見出すことがポイント

①商品便益:商品やサービスが提供する機能、既存品や競合との差別化のポイント
②世の中の関心事:世間や第三者が気になっていることと、世間の話題
③生活者の関心ごととメリット:商品やサービスを使う人が抱えている問題、その解決

・戦略PRの6つの要素
戦略PRの目的は情報をばらまくことではなく、人のビヘイビアチェンジ(行動変容)。
戦略を立てるために不可欠なのが「社会関心」「みんなの気になること」に目をつける。 「社会関心」をいかに料理するかという発想が必要。

①「おおやけ」の要素:「社会性」の担保
  →世の中のニーズや社会課題と自社や商品を結びつける視点
②「ばったり」の要素:「偶然性」の担保
  →情報洪水の中で、偶然出会う(出会ったと思える)情報の価値
③「おすみつき」の要素:「信頼性」の担保
  →第三者発信によって得られる信頼性
④「そもそも」の要素:「普遍性」の視座
  →「よくぞ言ってくれた!」という人々の潜在的な普遍性に訴えかけるもの
⑤「しみじみ」の要素:「当事者性」の醸成
  →情緒的要素でもたらす当事者性(ストーリーテリング)
⑥「かけてとく」の要素:「機知性」の発揮
  →「やられた!」というウィットや頓智にみられる、機知とリアルタイム性に富んだコミュニケーション

・分散型メディア コンテンツに「たどりつかせる」というこれまでの発想から、コンテンツが「出会いに行く」という発想にシフトしている。
これまでのデジタルメディアは、「どれだけ自前サイトに流入させるか、そしてサイトのPVをあげるか」という発想。 その発想は逆転しようとしている。

例えば、
バズフィードは、「ソーシャルメディアには、情報のリンクではなくコンテンツそのものを流すべきだ」と明言し、自前サイトへの検索流入はわずか2%で、SNSにおける月間CV(コンテンツビュー)は世界で70億CVに達している。

・インフルエンサー活用のクリエイティビティ
「疾患の啓発だからドクター」「ファッションのPRだからモデル」「テック系の商品だからテック系ブロガー」以外にもチャンスがある

例えば、
ブラジルの若者は皮膚科医の声に耳を傾けない でも、若者に人気のあるインフルエンサーに「初期検診に行きましょう」といった行動に出ず、 若者に身近で共感も得られ、かつ「皮膚のこと」にも関係している、事実系と共感系のハイブリッドなタトゥーアーティストというインフルエンサーを起用した。


以上