2010年10月24日日曜日

【BOOK REVIEW】蒼い時

蒼い時 (著)山口百恵



山口百恵が引退し結婚を前に刊行したベストセラー。
出生、性、裁判、結婚など、当時のアイドルとしては前代未聞の赤裸々な自叙伝。
発売から1ヶ月で100万部を超え、年末には200万部を超えたことから当時の衝撃をうかがい知ることができる。

山口百恵は、リアルタイムでの活躍を知らない私でも、過去の映像を見るたびに気になる存在だ。

特に「松田聖子と中森明菜」内で語られている歌謡界に残した影響力に関心を持ち、本書を手に取った。

読後に思ったのは、絶頂期のアイドルが綴る内容としては赤裸々すぎて驚く一方、その文章にはリアリティを感じなかったこと。
もちろん当時を知らないし時代とリンクできていないことが最大の要因なのかもしれないが、本人が書いたというよりも制作者(ライター)が山口百恵にあった出来事を整理して構成してだけの感じに受け取れるからだろう。
ちなみに制作者は女性自身編集部にも在籍したジャーナリストの残間里江子氏で、本書の発行により一躍有名になったそうだ。

山口百恵は1973年にデビューし1980年に引退している。
山口百恵は1980年に死んだということになる。
もちろん三浦友和と結婚した三浦百恵は生きているが、歌手である山口百恵は1980年に死んだ。
しかも7年間と言う太く短い人生をだ。
何を言いたいのかと言うと、これは松田優作や尾崎豊に近い感覚だということ。
強烈なインパクトを残して絶頂期に消えていった。
だから今後も美化され伝説化されていくだけである。
もしかしたら、本書は死んだ人の遺作にも思えるからリアリティが無いのかもしれない。

先日もNHK「SONGS」で2夜に渡り山口百恵を特集していた。
ステージの佇まいや雰囲気は人並みはずれており、今見ても鳥肌が立つ。
山口百恵という存在は70年代の時代背景があったからこそ生まれてきたのであって、テレビの中と外の垣根が無く、ネットにより情報が氾濫し分散化しているこの時代にはきっと出現しないだろう。
同時代に生きられなかったのがちょっと後悔に思ったりもする。


1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

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