2010年3月15日月曜日

宝島社の流通革命


CDを出版流通で初めて販売した宝島社がビジネスモデルを拡大し、本格的に音楽CD事業に参入すると発表した。
まずは、アパレルブランドKitsonとMy Little LoverのCDがコラボした『MY LITTLE LOVER×kitson ハーモニー』がA4雑誌サイズで販売される。
これは、コラボデザインのストラップがセットになっているそうで、CD には新曲と、「Man & Woman」「Hello, Again~昔からある場所~」などこれまでの代表曲8曲をメドレーとしてアレンジした「15th anniversary digest」が収録されているとのこと。


先日のエントリーで紹介したように、出版流通を使えば、全国15,000店以上の書店、4万店超のコンビニへ配本でき、音楽流通に比べてケタ違いに多く配荷できる。
だから、「くるりとユーミン」のブックレット付きCDを発売1週間で4万部売った際、宝島社には音楽事務所やレコード会社から多数のオファーが寄せられたそうだ。

宝島社の蓮見社長は、
「出版流通は最も効率がいい日本最大の流通組織。出版社が出版流通を有効活用すれば、まだまだ出版社は成長できる」
また宝島社のスタッフは、
「海外ではキッスやガンズ・アンド・ローゼズらビッグアーティストが、大手スーパーのウォルマートや家電チェーンのBestBuyといった新たな流通を活用してCDを販売しているという実績があり、今後、優良な販売網を持つ日本の出版流通が音楽CDの新たな販路となることが期待されています」
と話している。

再販制度に守られてきた出版業界と音楽業界それぞれが、ここ数年市場の収縮や配信などの革新により、大きな変動を迎えている。
その中、宝島社はパイオニアとして流通革命を起こせるだろうか。
これからの動向が気になるところ。


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