意外と低い？ミニブログ利用率は9.7％

電通総研によるミニブログサービス（Twitter、Amebaなう、Google Buzzなど）の利用状況についての調査が先日発表された。

結果は以下の通り。利用率は9.7％、利用中止者を含めると経験率は14.2％。

20代の利用率が18.1％と最も高く、年齢とともに利用率は低下している。
平均つぶやき回数は1日あたり2.8回。

フォローしている人数は平均で43.9人、逆にフォロワーの人数は平均36.0人となっている。

ミニブログのサービスの特性からすると、平均つぶやき回数が少なすぎる。
毎日つぶやくことは無いにしろ、色々つぶやきながら手軽にコミュニケーションを図れるのが特徴だからだ。
ひとまずアカウントを開設した人が多いということだろうか。

また現在ミニブログを利用している人のフォロー対象者は「ミニブログで新たに出会った（見つけた）人」が51.9％、「企業」が34.4％、「政治家・タレント等の有名人」が8.1％、「既に付き合いがあった人」が5.5％という構成になっている。

ブログのように、タレントや著名人へのフォローが多いと思っていたが予想外の結果に。
これは芸能人を多く抱え、それをフックに会員を募集しているAmebaなうには不利な結果だろう。
そして、企業へのフォローが1/3を超えているのに驚きだ。
これは、企業からの情報発信や、普段難しい企業との手軽なコミュニケーションが図れるからなのか。

一見ミニブログをプロモーション活用しようとしている企業担当者には朗報のようにも思えるが、利用層が感度の高いアーリーアダプターであることを考慮する必要はある。
アーリーアダプターは、新しいことに取り組む企業に注目し、Web上でのコミュニケーション能力も高く、オピニオンリーダーとして情報発信源となる。

しかし、企業にとってのターゲットではない可能性もあるので、きちんと見極める必要がある。

次に性別による違いについて見てみる。
フォローしている人数は男性が平均67.1人で、女性は平均12.0人。
男性の方が女性よりも圧倒的に多い。

これは男性の方が新しいサービスやWEBビジネスに興味関心が高いということだろう。
mixiやmailなどコミュニケーションツールは女性の方が利用率が高いだろうから、女性の獲得がミニブログの今後の課題になるだろう。

そして男女間でフォロー対象についての傾向にも大きな違いが見られる。

男性は「新たに見つけた相手」「企業」、女性は 「既知の相手」「有名人」 が多い。
これは、男女のライフスタイルの違いや、女性向けの環境が整備されていないからだろう。
地元の食料品店やアパレルブランドなどがミニブログで情報を発信し、女性が井戸端会議できるコミュニティ（ハッシュタグ）ができれば、裾野は広がりそうだ。

調査による考察では、ミニブログの利用メリットについて気軽な情報発信やリアルタイム性が挙げられる一方、仕事や趣味における有益情報の有無が利用継続を左右する傾向も見られたという。

日本は携帯電話文化のため、mixi、gree、モバゲーなど携帯電話に強いSNSサイトが浸透しており、ミニブログは特に若年層や女性にまだ認知されていないというのが現状だろう。
ミニブログが浸透するには、iPhoneをはじめとしたスマートフォンの広がりと、既存SNSサイトの変遷が今後のポイントになりそうだ。