2009年10月21日水曜日

勘違いしている生命保険の活用方法

FPの生命保険ブログに、独身の方で加入が増えている「死亡保険」というエントリーがあった。

要約すると以下の通り。

兄弟がなく自分しか両親の世話をすることができず、もし自分の身に万一のことが起きてしまった場合、老後の両親が心配であるという理由で「収入保障保険」に加入。
万一の際は毎月年金形式で受け取ることができるので、万一の際の保険金は両親の生活保障や介護保障などとして利用したい。

通常、定期保険や収入保障保険などの死亡保険は、生計を一にする子供がいる場合、生活資金と教育資金の保障として加入するものである。
何故なら子供はお金を稼ぐ事ができないからだ。
余裕資金がある家庭や相続税対策でなければ、一般的に、子供がいない場合、もしくは子供が社会に出ている場合は、掛け捨ての死亡保険に入る意味は無い。

今回の場合は自分が亡くなった時の事を考え、親にお金を残したいということだが、保険の考え方としては間違っている。
もし親が死亡したり障害者になるなどの事態が起きても、基礎年金や厚生年金から、障害年金もしくは遺族年金が出る。
それでも足りない分については、自身にて年金保険や介護保険に加入しケアをすれば良い。

「自分の事は自分で」という自立精神と、社会保険への理解があれば、必然的に導ける答えだ。
親も子供が親を被保険者とした保険に加入したいた事を知ったならば、感謝するのではなく解約を促してほしい。
子供のためを思うのなら、その費用を自身の成長への投資に回すべきだ。

ただ子が親を思う気持ちも分からなくはない。
もし今回のように親の将来を考えて保険に加入するのであれば、親から贈与税の掛からない範囲で保険費用分を贈与してもらい、契約者は本人、被保険者は親、死亡保険金受取人は親、満期金は本人にした、「積立型の死亡保険」への加入をお勧めする。

以上がファイナンシャルプランナーでもある私の見解。
保険への考え方が少しズレているように感じたのでエントリーしてみました。
もし保険について悩んだ場合にはアドバイスしますので相談ください。


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