2009年9月30日水曜日

【BOOK REVIEW】WebPRのしかけ方



ユニクロ「UNIQLOCK」や相模ゴム「LOVE DISTANCE」など、話題のWEBプロモーションをPR面でサポートしてきたビルコム社長太田氏によるWebPRの指南書。
主に企業の広報担当向けの内容。

書かれている内容は決して真新しくはないが、WebならではPR戦略の建て方については非常に参考になった。
どうしてもWebPRだとアクセス数や話題の広がりなどがマスメディアに比べ低く目立ちにくいため、マスメディアに親しんできた広告・広報関係者は効果が分かりづらい。
しかし、能動的アクセスによる浸透度の深さや、ワンクリックで企業ページや購入ページにアクセスできること、さらに継続的に仕掛けていく事でアーカイブされ話題のトリガーを蓄えておけるなど、メリットも多い。
そして費用も抑えられるため、きちんと広告換算すると効果的な場合も多い。

情報が溢れているWebの世界だからこそ、ただプレスリリースをメディアに送付するだけでは埋もれてしまい誰の目にもとまらない。
マスメディアでのPRはプッシュ型であるため、企業側とメディア側との人付き合いや利害関係が影響することも多い。
しかしWebでの情報は多くが一人歩きする場合が多いし、よりお金の匂いに抵抗を感じ、一歩間違えると炎上の可能性もある。
だからこそ、広報戦略はリアルフィールドとWebフィールドで分けて考える事が大切だと思われる。
一般企業の広報担当はテレビや雑誌のパブリシティに目が行きがちだが、今後はWebPRのリテラシーを育てる必要があるだろう。

個人的にはPRの一つ上のレイヤーである、コンテンツやギミックを含めたWebプロモーション戦略について学びたかったが、本書ではあまり触れられていなかったので物足りなかった。


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