2009年9月26日土曜日

【BOOK REVIEW】なぜ投資のプロはサルに負けるのか?



金融日記」で有名な藤沢氏の著書。
論理的視点、数学的根拠から、投資について非常に分かりやすく説明されている。
効率的市場とそのパラドックスなどは興味深く、「必ず儲かる・・」「主婦でも稼げる・・」みたいな本が「まやかし」だと分かる。

また本題から外れるが、身近な例で挙げている競馬と宝くじの仕組みが面白かったので紹介。

まずは競馬から。
JRAは投票が締め切られた後に掛け具合からオッズが計算され、どの馬が勝っても、集まった金額の75%が支払われるようになっている。
これはどういう事かと言うと、JRAは集めた金額の25%を毎回無リスクで得ていると言う事。
これを1日12レース続けると、75%の12乗で、掛けた客側には3%分しか残らないのだ。
残りの97%はJRAに没収され、さらにその中から2/5が国の税金として搾取されていく仕組みになっている。

さらに宝くじはもっとボッタクリで、競馬に比べ圧倒的にコストが安い(印刷費程度)にもかかわらず、還元率は競馬よりも低く、40〜50%。
つまり購入金額の半分以上は胴元に収まり、その内4/5は自治体の収入になる。

これらはローリスクハイリターンの最強のビジネスモデルになっている。
国家にとって非常にオイシイ収入源であるからこそ、賭け事なのに規制されていないのだ。
そして高額な芸能人を起用したCMを流しPRが繰り広げられているのも頷ける。

株、債券、不動産など投資を考えている方は一度読んでおくと良いだろう。


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