靴底の溝の設計を工夫し、けり出す力を地面に効率よく伝えて、速く走れるようにしたという子供向けの運動靴「WAVE PRISM」がミズノから発売される。
トップクラスの陸上選手らの走りを解析する測定器で、子供が走るときの足の形や足の裏にかかる圧力などを調査し、大人と比べ、けり出す方向にバラツキがあることを突き止め、それに対応する靴底にしたそうだ。
対象年齢は4〜7歳前後とのことだが、その年齢の子供がシステマティックな靴を購入し、早く走る必要があるのか疑問。
歩き方や走り方がアンバランスでそれを補正するような靴であれば納得もできるのだが。
このように子供向けに早く走れるような靴を拡販すると、イビツな競争が生まれると勘ぐってしまう。
オリンピック前に話題になった水着問題と重なるのだが、考え過ぎだろうか。
今まで自らの肉体を鍛え上げてきたのに、たった一枚の水着で自身の泳ぎやタイムを左右されてしまい、今までの努力は何だったのかと思えてしまう。
ただ、努力してきたからこそ、藁にもしがみついて勝ちたいと思うのは否めない。
コンマ以下の秒数を争うトップ選手だからこそのジレンマ。
先日、オリンピックのハンマー投げでドーピング違反の繰り上げにより銅メダルを獲得した室伏選手が「自分自身の肉体をもって勝負することにスポーツの面白さがあると強く思った」と語っていた。
速く走れる靴を履く事に意識を向けるのではなく、この言葉にこそ教育段階の子供に伝えていくべき事が詰まっているではないだろうか。
スポーツの発展には、スポーツ製品の進化も欠かせないのは間違いないが、それに左右されるのは少し寂しい。
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