2008年12月3日水曜日

10万時間への問題意識

これが退職金を上げない手口」の記事に、企業側が給付金額を抑える構えを続けているのに加え、前払い方式や定年後雇用延長などの変化もあり、退職金が頭打ちになっているという内容が掲載されていた。


かつて「退職時基本給×勤続年数別係数」で単純に退職金額を弾き出す企業が大半で、長く勤めれば、その分金額が膨らむシンプルな設計だったが、今では稀で、職能等級ごとに定められた「ポイント」をベースに算定する方法が主流となっているとも。

今の20代~30代のサラリーマンは退職金を当てにしている人の方が少ない気もするが、一つの企業にずっと属してきた40代~50代の方にとっては戦々恐々の話し。

例えば60歳で定年退職したとしたら、年金受給される65歳までの空白の5年間は貯金や退職金で生活しなければならないし、65歳以降も年金だけでは不安があることは下図調査結果でも明らかだ。
さらに追い討ちをかけるように、現在の少子高齢化の情勢では、年金受給額も今後少なくなることが予想される。


また、人生で仕事してきた時間とリタイア後に生活する時間は共に「10万時間」であるいうことがよく言われているように、リタイア後には長い生活の時間が待っている。

<仕事してきた時間>
10時間(通勤時間含む)×年間250日×40年間(20歳~60歳)⇒約10万時間

<リタイア後の自由時間>
14時間(食事・睡眠時間除く)×365日×20年間(60歳~80歳)⇒約10万時間

その長い「10万時間」を過ごすのに必要な要素として下記の3つが挙げられる。
・健康
・目的意識(生きがい)
・お金

「健康」「目的意識」は自身で醸成するとして、「お金」については適切な知識とアドバイスが必要になってくる。
そして、主に「お金」について老後の計画をたてるのがリタイアメントプランニングになるのだ。

老後の資金確保として、銀行貯金、株や確定拠出年金などでの運用、養老保険や個人年金保険などの保険商品、国民年金基金・小規模企業共済制度の活用など様々な方法がある。
自身の年齢や仕事・家族構成や生活状況、そして老後生活の希望などを考慮しプランニングしていくことが重要。
今まで国や会社が守ってくれた老後の生活も、保障されなくなるのが目に見えている。

「10万時間」という長い時間を有意義に過ごすにも、「10万時間」に問題意識を持ち、早い時期からリタイアメントプランニングを意識してはどうだろか。


0 件のコメント: