スポーツの終了アナウンスは、主に時間制限のないセットプレースポーツの野球やテニス、アメフトなどでは「ゲームセット」、時間制限がありルースプレースポーツのサッカーやバスケットボールなどでは「タイムアップ」、と言われている。
しかし、ご存知の通りラグビーだけは「ノーサイド」。
「ノーサイド」という言葉には試合終了とは別に、試合中は敵味方で戦ってきた選手達が、試合が終了した瞬間に、敵味方の隔てなく同じラグビーを愛する者としてお互いを讃えあう、いわゆる「ノーサイド精神」という意味も含まれている。
さて、ここから村上氏のエントリーに触れるのだが、海外では「ノーサイド」はほとんど使われておらず、試合終了は「フルタイム」が一般的なのだそうだ。
よって、日本以外では「ノーサイド精神」が通じないとのこと。
「ノーサイド」は世界共通と思っていたから、驚きの真実である。
これは、ジョナ・ロムー氏、エディ・ジョーンズ氏、サントリーサンゴリアスのジョージ・グレーガン選手、清宮克幸監督が座談会をした中で、発覚したらしい。
清宮監督以外、「ノーサイド」という言葉を知らなかったそうだ。
日本のラグビーは「ノーサイド精神」などの精神論を美化してきているので、「タイムアップ」という言葉にすごく違和感を持ってしまう。
ただアフター・マッチ・ファンクションは通例になっており、試合後に両者が交歓する文化は世界のラグビー共通とのこと。
この試合後の交歓文化は他のスポーツには見られない素晴らしい点である。
試合中は、アドレナリンが出まくっているので、相手チームへの闘争心も凄まじく、生身で激しくぶつかり合い、時には殴り合いをしていることから格闘技とも揶揄される。
しかし試合後にはその闘争心も消え、互いのプレーの評価などを行いながら乾杯する。
もちろんサポーター同士の争いも無く、素晴らしいプレーには相手チームでも拍手を送る。
まさしく試合後は敵味方隔てのない「ノーサイド」状態。
日常の世界から非日常の世界へ誘うキックオフの笛。
非日常の世界から日常の世界へと引き戻すノーサイドの笛。
そのメリハリの繰り返しがあるから、ラグビーはやめられない。
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