以前のエントリーにて提議した行動ターゲティング広告への警鐘。
今回の記事では、さらに一歩進んだ、PCにおける行動ターゲティング手法の変化について紹介されている。
PC側での行動追跡は、今までのcookieを用いて閲覧者にIDを割り振り、IDごとの閲覧履歴をサーバー側で追跡する方法から、ユーザーのブラウザー側で保有している履歴情報をもとにユーザーの嗜好を解析して、広告を配信するという仕組みに変化しているとのこと。
Webページのリンクは標準では青色で表示され、訪問済みのリンクは紫色に変わることから、このリンクの表示色をJavaScriptなどのプログラムで取得することができれば、閲覧者が特定のサイトに行ったことがあるか否かを調べることができてしまうそうだ。
今まで、サイト運営者はアクセス元のIPアドレスから訪問者の国や地域を調べるくらいのことしかできなかったのが、この仕組みを使えば、特定のサイトのURLを隠しリンク(画面上には表示されない)としてブログに埋め込んでおき、表示色を取得するプログラムを仕掛けておけば、訪れた人がそのサイトに行ったことがあるかないかを、ブログの開設者は密かに知ることができてしまう。
記事によると、例えば楽天ad4Uの実際の広告は、Flashオブジェクトの中に数千個の隠しリンクが埋め込まれ、JavaScriptによってそのリンクの訪問の有無を調べ、どんなカテゴリーのサイトに多く訪問しているかを集計し、そのカテゴリーの広告を表示するようになっているそうだ。
恐るべし行動ターゲティング。
ユーザーはどこまで理解してインターネットを使用しているのだろうか。
ユーザーの理解が無いままに進められている行動追跡は一種のスパイいとも受け取れる。
どこまでが個人情報でどこまでがパブリックな情報なのか、インターネット時代に則したレギュレーションの必要性を強く感じる。
次回は、行動追跡の懸念がもっと深刻なMOBILEでの行動ターゲティングに迫ってみる。
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