2008年5月16日金曜日

ケータイ小説にみる世代間ギャップ



「ケータイ小説」の利用状況に関するアンケート結果によると、ケータイ小説読者の1日の平均利用時間は45分、利用頻度は「ほぼ毎日」と答えた人が37.1%と最も多かったとのこと。

いま中高生でケータイ小説は非常に身近な読み物だ。
ケータイ小説に否定的な意見が多い中、ここでは肯定的スタンスでエントリー。

ケータイ小説はパケット定額にしていればタダで読めるコンテンツ。
それが書籍化され売れるのは、手元に置いておいたり友達に薦めたりするために購入するのが多いかららしい。
そのため書籍化にあたり、文庫本ではなくハードカバーで高級感のある仕上がりにするなどの工夫がされている。
ターゲットである中高生の財布を想定し価格を下げるのではなく、手元に置いておくための工夫をすることで購入意欲を掻き立てている。

ケータイ小説の特徴は以下の通り。
・恋愛モノが圧倒的
・衝撃な展開が多い
・性描写が多い

この特徴は書き手読み手が恋愛や性に対して強い関心を持っている中高生だから。
また衝撃な展開とは、主人公または主人公の周りで「裏切り」「自殺」「妊娠」「中絶」などの事件が発生するのだが、これは日常自分や友人に実際に起こり得る事柄で自分の生活と重ね合わせ共感している。

なおケータイ小説を見ない世代の一般的な批判として
・ストーリー展開が安易で日記のようで読みづらい
・情景描写が無く表現が稚拙
・横書きや改行が多くで見づらい
などが挙げられる。

しかし、これらは携帯の小さい画面で頻繁に更新される小説を読むのには非常に適している点。
改行は携帯電話画面ならではの演出を、情景描写の少なさは必然的に主人公の内面にスポットを当てると言う
独特の表現方法となっている。

ケータイ小説一つとっても、携帯電話世代とそれ以外で大きな隔たりがある。
彼らは一般的小説の文章の方が、事実とかけ離れたリアリティの無いものと映るのかもしれない。

個人的に最近読んでいるケータイ小説は「グッドドリームズ」。
この小説のキャッチコピーは『17歳の女子高生が見た90年代バンドブームの光と影』。

音楽やケータイ小説に興味のある方は是非コチラ↓でご一読を。
http://tower.jp/




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