2008年3月13日木曜日

日本メーカーの憂い


携帯、テレビ・・さらなる撤退観測も

相次ぐメーカーの撤退が注目を集めている。

携帯電話事業では三菱電機に加えソニーエリクソンも日本からの撤退を決めた。
また先日話題の東芝のHD DVD、パイオニアのPDPが挙げられる。

主な理由は記事内でも触れているが
・2代目製品以降のコモディディ化
・市場のレッドオーシャン化
・価値の見出し方
が挙げられると思われるが、上記3点はリンクしている。

テレビの大きさ薄さ画質、携帯電話の機能などスペックに対して価値を求めることで、市場争いはレッドオーシャン化し、ユーザーに使用される中で価値が画一的になり、争点は費用に向けられコモディディ化する。
携帯電話では、iPhoneと日本メーカーの商品、そしてテレビでは、AppleTVと日本のメーカーの商品を比較すると顕著である。

 

中嶋聡さんの「おもてなしの経営学」から一部引用するが、iPhoneの各機能のスペックは日本の携帯電話より優れている訳ではない。
むしろ日本の携帯電話の技術は世界でナンバーワンだろう。

しかしiPhoneはユーザーに新しい価値を提供し、オンリーワンすなわちブルーオーシャン化させた。
日本のメーカーが何年も努力してきたのに、OEMのappleが市場を開拓してしまった。

テレビ分野でもAppleTVはインターネットを介した放送流通のイノベーションを睨んだ商品であり、価値の創出はスペックやコストで争うという次元とは全く別。

メーカー企業で世界のトップに立ったマイクロソフトでさえ、Yahooに買収を仕掛ける等危機感は相当だ。

企業である以上ライフサイクルもある。
企業の肩書きで奢っていると、破綻したカネボウと同じ道を辿る。
そして今のままだと、BtoCでは生きてけず、BtoBのみに集約されてしまうのかもしれない。


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