2010年9月12日日曜日

何が真実で誰が正義なのか

鈴木宗男議員 佐藤優氏らと特捜部批判(出典 毎日新聞)

受託収賄罪などで有罪が確定し議員を失職し収監される鈴木宗男氏と、背任容疑で外務省を失職し逮捕された佐藤優氏が、シンポジウムで「特捜部批判」を展開したとのこと。
ここで話題になったのは大阪地検特捜部が起訴した郵便不正事件。
村木元厚生労働省局長に無罪判決が言い渡されたことを引き合いに、「私の事件でも検察官は自分たちでシナリオを作り、都合のいい供述調書をあらかじめ作ってきた。抵抗すると精神的なプレッシャーをかけてくる」と主張。
これは堀江氏が著書「
徹底抗戦」にて言及していたことと同じことだ。

これに対して詳しいのは佐藤氏のブログだ。
下記引用して紹介する。

【佐藤優の眼光紙背】なぜ最高裁はこのタイミングで鈴木宗男衆議院議員 の上告を棄却したか?

第1の理由は、9月10日に大阪地方裁判所で行われる村木厚子元厚生労働省局長の裁刑事判で、無罪判決が予想されているからだ。そうなれば特捜検察は正義の味方であるという神話が裁判所によって覆される。当然、世論の特捜検察の取り調べに対する疑念と批判がかつてなく強まる。そうなると、「国策捜査」によって事件が作られたという鈴木氏の主張を完全に無視することができなくなる。

第2の理由は9月14日の民主党代表選挙で小沢一郎前幹事長が当選する可能性があるからだ。最高裁判所の司法官僚にとっては、これも頭痛の種だ。小沢氏は鈴木氏の政治的能力を高く評価している。そもそも鈴木氏を衆議院外務委員長に抜擢したのは小沢氏だ。小沢政権になれば鈴木氏が政府の要職に就くなど、政治的影響力が高まるのは必至だ。そうすれば排除が困難になる。

【佐藤優の眼光紙背】村木厚子元厚生労働省局長に対する無罪判決

村木氏の弁護を担当した弘中惇一郎弁護士は、鈴木宗男氏の弁護人でもある。弘中氏は、筆者に「村木氏の事件も、鈴木氏の事件も、検察のストーリーによって作られた冤罪だ」とはっきり述べた。最高裁判所の司法官僚は実に頭がいい。村木氏に対する無罪判決の後で、鈴木氏の上告を最高裁判所が棄却したら、世論はどう反応したであろうか? それをきちんと読んで、9月7日に上告棄却を決定したのだ。

村木氏は運が良かったが、鈴木氏は運が悪かったのである。また、いつもと同じように仕事をしていたのに、「無罪を取られてしまった」(註*起訴された事件の99.9%が第一審で有罪になる。無罪判決となった場合、担当した検察官の出世にマイナスになる。それだから、検察官は「無罪をとられる」という表現をする)検察官は運が悪かったのだ。それだけのことだ。

正義とは一体なんなのか、真実とは一体なんなのか。
国策捜査など私たちには一生縁の無い話しだし、検察や日本の制度を変えることなど到底できやしないのだけど、疑問を持って知ることは重要なはず。
一人一人が色んなことに疑問を持てば次の世代を少しはよりよくできるのかもしれない。


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