仕事するのにオフィスはいらない (著)佐々木俊尚
インターネットの普及により、職や業務によってはオフィスの必要性が薄れてきている。
満員電車に揺られ、毎朝決まった時間に出社するスタイルに疑問を感じた事はないだろうか。
本書では、「オフィスのない会社」「働く場所を自由に選択する会社員」をノマドワーキングという言葉で表し、インターネットデバイスとツールの使ったオフィス外での仕事の進め方を、ケーススタディを踏まえながら紹介している。
基本的な事だが、いくらインターネットが普及しようと、ノマドワーキングにはセルフコントロール非常に重要である。
出勤しなくなった途端に、毎日昼まで寝ていたり、仕事と遊びの区別がつかなくなったりと、自堕落な生活におちいってしまうようでは、ノマドワーキングはできない。
確かにネットにアクセスしていると、ついついネットサーフィンをしてしまい、いつの間にかYouTubeをずっと見てしまう事がある。
一方、こんな意外な調査結果も出ている。
オーストラリアの大学が300人の会社員を対象に調査したところ、約70%の人が仕事中にネットサーフィンを楽しんでいたのだが、ネットサーフィンを楽しんでいる人は、そうでない人よりも9%も生産性が高くなっていたという。
ただし、ネットサーフィンをオフィスにいる時間の20%以下にとどめている人たちという条件がつくが。
要するに、人が集中できる時間には限界があるので、息抜きやメリハリを上手につけられる人は要領も良く、効率的に仕事ができるということだろう。
ワーキングスタイルの自由化は、会社の規律やモラルとの兼ね合いもあるだろうから、従業員の多い会社やお役所体質な会社では、実現はなかなか難しい。
しかし、iPhoneなどのスマートフォンの普及により、隙間時間の活用方法の選択肢は大きく広がった。
google readerやtwitter、検索による調べものなど、簡単にネットサーフィンができる。
ノマドワーキングができなくても、本書でインターネットツールの使い方を参考にする事で
、ノマド的なライフスタイルをつくり得る事はできるのではないだろうか。
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