2010年4月13日火曜日

2009年 携帯電話の純増数とシェア比較

電気通信事業者協会が先日発表した2009年度の携帯電話加入者数によると、純増数でドコモがトップとなっている。
理由としては、データ通信カードの加入者数が増えたほか、解約率を低く抑えたことなどが奏功したとのこと。

表:純増数推移

孫社長のパフォーマンスやiPhoneの目覚ましい認知により、純増数ではソフトバンクが優位かと思っていたので意外な結果に。

また、2010年3月末におけるドコモの契約数は5608万2100件でシェアは50.0%。
au(KDDI)は3187万2400件でシェアは28.4%、ソフトバンクは2187万6600件でシェアは19.5%、イー・モバイルは235万1800件でシェアは2.1%となっている。


せっかくなので、前年、前々年とも比較してみた。



1年ごとに、ドコモとauが1%ずつ減少し、ソフトバンクが1%増加しているのが分かる。


さらにナンバーポータビリティが始まった2006年10月とも比較してみる。
ナンバーポータビリティからの3年半でドコモは5%シェアを落としソフトバンクは4%シェアを上げている。
これはソフトバンクの低価格な料金設定や、iPhoneなどが寄与しているのだろう。

ただ一時報道されていたような大きな変化ではない。
ナンバーポータビリティ開始時には、ドコモは圧倒的不利とされ、シェア50%を割るのは確実だとも言われていたが、結果的にその予想は外れたと言ってよい。
キャリアの流動性が低いのは、家族割や指定割などの料金制度で家族やグループ単位で囲い込まれていること、販売店奨励金制度の変更により端末の金額が飛躍的に高くなったことなどが挙げられるだろう。
またドコモが法人向け営業が強く、NTTのネットワークが広いということもあるかもしれない。

それにしても、ネット上で活躍するITの牽引者や感度の高い人など、情報発信力の強い人達によるiPhone保有率が高いこともあり、iPhoneは広く普及しソフトバンクに勢いがあると思い込んでしまう。
現在日本国内での iPhone 3G と iPhone 3GS の累計販売台数は、公式には明らかにされていないようだが、200万台を超えたと言われている。
一端末としては脅威の人気だが、逆を言うと携帯電話1億台の内のまだ200万台でしかないということ。
(ちなみに虎舞竜のロードの販売枚数が約200万枚である。)

iPhoneやスマートフォンへの潜在層が多いことは、各種アンケートから明らかになっているが、ソフトバンクはiPhoneだけに頼っていたらシェアは伸びないのではないだろうか。
やはり電話の根幹である電波に難があるのはユーザーとしてネガティブだし、スマートフォンの登場で相対的にiPhoneの価値も下がるからだ。

今年はスマートフォンの普及に加えSIMカード問題などのトピックもある。
果たして来年も3キャリアの均衡は保たれたままになっているのか。
技術革新やマーケティングも含め、携帯電話事情のエキサイティングな移り変わりは楽しみである。



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