2009年12月24日木曜日

宝くじの裏側にみる日本の縮図

以前エントリーした「【BOOK REVIEW】なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」でも触れたローリスクハイリターンの最強のビジネスモデル「宝くじ」について興味深い記事があったのでチェックしておく。

「宝くじ」の売上は1兆円超で、その内当選金として還元されるのは約45%、約55%が「胴元」の地方自治体などの収益になる。
そこで問題にしているのが、約5,500億円の使用用途である。
税金に近い公的なお金であるから、有効に活用されているかと思いきや、思いきり不透明なのである。
本来であれば、公共事業などに活かされることになっているが、下図の通り、財源は官僚の天下り機関に分配され、その一部は「天下り法人」に流れて元官僚らの人件費に消え、積もり積もった収益が「埋蔵金」と化している実態があるそうだ。


各法人事業は、国民生活に役立っているものもあるが、費用対効果的に必要性が疑わしいものや、重複が目立つと指摘している。
例えば「自治体職員らの研修」「地方自治の啓発」「国際交流推進」「宝くじの広報」などは、多くの法人が同趣旨の事業を行っており、研修事業には海外視察なども含まれるが、「単なる観光旅行に終始しているのではないか」との批判も根強いそうだ。

購入者にとっては、ギャンブル同様「一獲千金」を狙って購入しているだけで、そのお金の使い道などどうでも良いだろう。
また収集されたお金はチリツモで、一人が多くのお金を巻き上げられているわけではないから、各自が実感を持ちにくい。
「宝くじ」は消費者心理を欺いた見事なトリックで、誰からも文句言われる事無くお金を徴収できる見事なスキームなのだ。
もちろん、競馬やパチンコなども同様の仕組みになっている。
夢見る一般消費者は、システムをつくり出した一部のズル賢い人達にお金を搾取されているということ。
まるで日本の縮図のようだ、
夢、ストレス発散、趣味、そしてマスターベーションで賭け事を行う事について何も異論は無いが、切ない気がするのは私だけだろうか。



0 件のコメント: