現在イスラエル軍がガザを侵攻し中東情勢が悪化している。
年末から多くの一般市民が犠牲になっており一刻も早い終戦を祈っている。
その中、中東産の原油供給不安から昨日のNY原油先物は、一時1バレル50ドル台になった。
年末12月26日の終値が1バレル37ドルだったことを考えると、また原油高騰になるのかと今後の先行きに陰りを感じる。
昨年ガソリンが急騰し大きな話題となったのは記憶に新しい。
航空会社も一時的な措置?として燃油サーチャージを設定した。
当時ハワイ往復で燃油サーチャージが5万円にもなったのだから驚いた。
振り返ると昨年7月のNY原油先物は、1バレル147ドルまで急騰している。
現在のおよそ3倍の金額であるが、逆に考えると現在の原油価格は昨夏の1/3の価格まで急落しているということ。
しかし、依然航空界社は燃油サーチャージを設定したまま。
当然のように燃油サーチャージが定着していることに、誰もが疑問を感じているのではないだろうか。
燃油サーチャージは直近3カ月の市況から価格を設定し、四半期ごとに改訂されているのだが、日系の航空界社は世界的に見て燃油サーチャージは高いと言われている。
専門家によっては、JALがここ1年で急激に業績が上がりV字回復しているのは燃油サーチャージのおかげと指摘する声もあるほどだ。
ある意味、不祥事や事故も多く業績が低迷していた航空会社にとって、原油高騰は不幸中の幸いだったのかもしれない。
さらに、航空業界は新規参入が困難で寡占状態であるため、売り手市場となっており、買い手のニーズが踏襲されづらいことも拍車をかけている。
そもそも無かった燃油サーチャージがこのまま定着するのは、とんでもなくおかしい事。
航空会社はコストである原油価格を分析した上、燃油サーチャージが無い前提でBSの改善やコスト削減、オペレーションの効率化などの大きな経営努力が必要である。
空港の閉鎖などが報じられるが、インフラとしての役目はあるものの負債処理は企業にとっては当然の事。
車業界が昨今の円高で車の価格を倍にしたりするだろうか。
実際は大きなコスト削減に挑み、苦渋の選択で多くの工場閉鎖や労働者の解雇に踏み切っている。
今まで築き上げてきた労働者の技術、労働者への投資、そして労働者との絆を無にするのは本当に辛い決断だったはず。
寡占状態の航空会社にここまでの危機感は感じられない。
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