2008年5月3日土曜日

新たなマーケットプレイスの確立


Google、テレビ広告販売サービスを正式スタート

Googleの収益源は広告ビジネスであることは周知の通りで、よく知られているのは「AdSence」と「AdWords」。

「AdSence」は、コンテンツマッチ型の広告配信サービスで、ウェブサイトやブログの内容に沿ったテキスト広告を掲載し、それを経由して商品が購入されるなどすると報酬(アフィリエイト)が支払われる。
「AdWords」は、検索結果連動広告で、Googleの検索結果のページにテキスト広告を掲載する。

もちろんバナー広告や動画広告、更には最近日本でも参入した携帯電話向け広告も重要な収益源であり、これらの事業で年間数兆円と言う莫大な収益を得ている。

近年それに加え、メディアの仲介業、一般に言う広告代理店業にも参入している。
インターネット経由で新聞広告スペースの販売を行う「Google Print Ads」。
ラジオ広告スペースの販売を行う「Google Audio Ads」。
そして今回ニュースになった、テレビ広告スペースの販売を行う「Google TV Ads」だ。

「Google Print Ads」の例だと、広告枠の販売対象はニューヨークタイムズやワシントンポストも参加しており、全米で200誌以上をカバー。全国紙・地方紙いずれの広告枠も購入できる。
広告主は掲載したい新聞を選択・入札し、広告デザインをアップロードし、新聞社側が入札額やデザインを見た上で採用・不採用を決定する。

今まで広告代理店が行っていた事業が、Googleのシステムにより中抜きされダイレクトにビジネスが行えるのだ。
そしてダイレクトであるがゆえ、透明性・公正さ・低コストであり、今後支持されていくのは間違いない。

以前「あるある大辞典」の捏造事件が発覚した際、広告主の花王から広告代理店の電通に1億円支払われていたのにも関わらず、電通から関西テレビ、一時下請け制作会社と経るうちに、捏造を行っていた二次下請け制作会社には800万円しか渡っていなかったと報道された。
特に日本ではメディア同様に、仲介業者である広告代理店が圧倒的に力を持ち、中抜きしている実態がある。
だからなのか広告主側より代理業側の社員給料が高いという事実もある。

全世界で交流を可能にするインターネット。
オークションでも見られるように、同じベクトルを持つ者同士をマッチングさせることでマーケットプレイスが確立された。
そしてGoogleは広告分野を軸にプラットフォームを確立しつつある。
これらは様々な企業に脅威を与え、多くのビジネススキームが変革されていくだろう


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