2008年4月10日木曜日

任天堂Wiiの未来予想図


BBC、任天堂WiiでiPlayerサービスを提供


先日のエントリー『NHKから始まる放送革命』にて少し紹介したが、イギリス国営テレビのBBCが先進的な取り組みを始めている。

iPlayerと言うのは、BBCの番組再放送をオンデマンドでダウンロードできるサービス。
放送7日以内の番組をネット経由でダウンロードし、以降30日間であれば再生できる。
なお一旦視聴した番組は自動的に削除されるらしい。

そのBBCが今度は任天堂Wiiと連動。
既にYouTubeとは提携しているので驚きはしないが、興味深い点はWiiがプラットホーム化のスタートを切ったという事。

appleによる「iTunes」「iTunes Store」「appleTV」という次世代の通信と放送の融合スキーム。
これによりプラットフォーム化を狙っていると言われているが、任天堂Wiiも同様。
Wiiはそもそも無線LAN機能を内蔵しインターネットとリビングルームを簡単につないでしまう優れもの。
インフラとしての機能は備わっているので、今やゲーム分野では世界中で圧巻しているWiiの今後の動向が気になるところ。

任天堂はゲーム業界と言う位置づけからか大手企業に隠れているが、実は非常に優良で資産を持っている企業。
現金および現金等価物から有利子負債を控除したネットキャッシュのランキングでは堂々の5位。

生活費必需品と違い安定的な需要が見込めない不安定な事業という事から、資産の多くは現金として持ち続けているらしい。
バブル期の頃に不動産運用などて失敗した企業が多々ある中、現金を蓄えてきた事は企業姿勢は素晴らしい。
しかし株主などのステークホルダーのためにもに、資金運用し利益を生む必要もあるはず。
だからお金がありすぎるのは運用能力が低いと批判される事もあり、ステークホルダーからの評価は一概にも高いとは言えない。

その任天堂が事業を集中化しているWiiの展開。
日本では一家に1台の勢いで売れ続け、更に世界中に広がり莫大な利益を生み出している。
そのキャッシュを投資するところは、インフラ化への道なのではないだろうか。

リビングのテレビとインターネットをつなぐ事に関しては、最も有利なポジションにいるWii。
ゲーム=若者、ゲーム=おたく、ゲーム=男などの概念を破り続けているWiiが、NHKとのタッグを組む日も近いのかもしれない。


0 件のコメント: