2008年4月8日火曜日

顧客争奪戦の激化


ドコモ、11年ぶりシェア50%割れ

ついに、ドコモのシェアが目に見える形で降下してきた。
11年ぶりの50%割れはドコモにとって非常にショックな事件だろう。

単純に売上の計算をしてみよう。
一人の月の携帯電話使用料が5,000円と仮定。
日本総人口携帯保有時代と考えるとシェアが5%落ちると約500万人の減少。
ゆえに5,000円×500万人で月に250億円の売上減少、年で3,000億円の売上減少だ。
とてつもない数字であり、いかにシェアを伸ばす事、維持する事が重要だということがわかる。

一般にはソフトバンクの伸長によりドコモが苦戦しているように捉えられがちだが、ウィルコムやイーモバイルなどの他陣営も着々と契約者数を伸ばしているから侮れない。

10年位前、FOMAが出始めた時に若者の主流だったのが1.5Gのシティフォン。
FOMAに比べエリアが狭く、主に首都圏を中心とした通信圏だったが料金は非常に安く人気が高かった。
そもそも当時は首都圏以外の人に電話を掛ける必要が無かったためシティフォンで十分だった。

そのシティフォンと似ているのが今のイーモバイル。
高速通信が売りだが、3大キャリアと比較すると圧倒的に音声通信エリアが狭く、現在はドコモのアンテナを間借りして通信圏を広げようとしている。

しかし東京に住んでいる中学生、高校生が日本全国をカバーしている携帯電話を必要にしているかと言えばそうではない。
むしろデータ通信が早くインターネットがサクサクで、更に定額使い放題で携帯電話料金の安い方が望ましいだろう。

現在はパソコン通信を中心としたサラリーマンをターゲットに絞った販売を行っているイーモバイル。
ニーズは他にもあるのではないか。
そこを狙い始めたら面白い展開になる。

現在ドコモを中心としてキャリアは生活インフラ、コンテンツプラットフォームの支配を目指し、大きく舵を切ろうとしている。
数年後には携帯電話という名前では形容できない機器になるだろう。
そう、例えば『ライフキット』というネーミングはどうだろうか。

※表は携帯電話純増シェア推移


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