2008年3月23日日曜日

携帯電話の未来予想図


携帯電話の利用世代を語る時によく言われているのは、1978年前後に生まれた第一世代。
ちょうど16歳〜20歳位の青春時代にポケットベル・携帯電話の両方を体験してきた世代だ。

この第一世代が社会に出た時に、まさしく携帯電話が変えた生活スタイルを歩んできており、携帯電話でコミュニケーションを図ることが当然で、少し上の世代とは一線を画している。

また携帯電話が無い時代を実感している最後の世代とも言える。
家庭では黒電話から子機付のプシュフォンへ変わる時代を体験し、外出先での連絡に公衆電話も頻繁に利用していた。
男女間の交流も、ラブレターというアナログな告白方法や、家庭用電話であるが上に相手先の家族に遠慮しながら電話するという光景がよく見られた。
ドラマ東京ラブストーリーの中で、家庭用電話の留守電を聞き逃し何時間も待っているシーンは誰もが覚えているだろう。

そして現在が第二世代。
携帯電話を電話やメールでコミュニケーションを図るツールとしてだけでなく、インターネットの世界で楽しむツールとしても活用している。

mixiやモバゲーなどのSNSなどで不特定多数とコミュニケションを図ることができるようになったのはこの世代からだ。
リアルとは別の世界をインターネットの中で構築できるようになり、インターネット世界だけの自分、そして友人が存在する事に違和感を感じない。

またコミュニケーションを図る事のみならず、必要な情報をインターネットから引っ張りだす事に長け、玉石混淆の情報を取捨選択する能力も高い。
調べ事も、時間つぶしも、交流も携帯電話でインターネットと繋がっていれば不自由が無い。
無人島に何か一つだけ持っていけるのであれば、多く人が携帯電話を選ぶだろう(もちろん電波が繋がる事が大前提だが)。

総人口総携帯電話保有になりつつある中、すぐに気軽にアクセスできるという点でパソコンよりも格段に使い勝手が良いツールとしての認識が高まっている。

そして次に予想されるのが、リアルとバーチャル(インターネット)を融合した第三世代。

ニコニコ動画やYouTubeが携帯電話で見れようになり、リアルの世界に起きていることがいつでも自由にバーチャルの世界で可視化することができ、リアルのバーチャルの交差する中でコミュニケーションを図ることが可能になった。
動画に関してはまだ画像が粗く、デバイスのスペックに依存してしまうのだが、数年後にブロードバンド化された時には、完全に第三世代への移行するであろうから、現在小学生・中学生の世代が第三世代の核となるのだろう。

リアルの世界で一度見逃したシーンや過ぎ去った事は思い出にしかならなかったが、第三世代では、過去の様々なシーンがインターネットの世界に蓄積され、いつでの自由に見たい時代の見たいシーンを引っ張ってこれるようになる。
リアルの世界では過去の事でも、バーチャルの世界では現在になるという不思議な現象になり、過去と現在の境界線が曖昧になる。

いつの時代も、大人と若者との生活スタイルにはギャップがあるので、「最近の若者は・・」的な言葉は昔から言われているそうだが、今の多くの大人は、常に携帯電話を操作している若者の行動や、その携帯電話の中で何が繰り広げられているのかを全く理解できていないだろう。

しかし、5年後もしくは10年後は、もっともっと深い溝ができている気がしてならない。
それだけ、携帯電話の進化が、ライフスタイルに与える影響は大きく計り知れない。

そんな携帯電話各社は新生活シーズンの中、プロモーション合戦がデッドヒート!
渋谷の屋外看板は携帯電話キャリア一色だ。


0 件のコメント: