スポーツを仕事にする! (著)生島淳
スポーツを取り巻くビジネスの今を検証し、その世界を目指す若者に向けて学べる大学も紹介している。
スポーツには「する・みる・ささえる」の3つの側面があり、現在は「ささえる」のプロが多く活躍する時代になったと言う。
「ささえる」のプロとは例えば、新聞やテレビなどの記者、ネットや雑誌で深く解析するジャーナリスト、トレーナー、インストラクター、スポーツ用品メーカー、選手のマネジメント、所属団体の広報、メンタルトレーナーなどが挙げられる。
今までは自身が競技者で、怪我や競争の中で選手生活を諦めた後、その競技の「ささえる」に携わることが多かっただろう。
しかし現在は、最初から「ささえる」のプロを目指し学べる場が広く、自身に競技者としての力がなくてもスポーツに携わる仕事のできる機会が増えている。
「ささえる」プロとして試行錯誤をしている一つにメディアがある。
今まで新聞というローカリズムのメディアが、地元のチームや選手の話題にフォーカスして読者に情報を届けていたが、インターネットの出現により情報がグローバリズム化し、他の地域のチームや選手の情報もすぐに入手することができるようになった。
しかも地元読者が喜びそうなネタや表現などが省かれ、一律公平に情報を入手することができるようになったため、相対的に地元チームの情報に触れることが少なくなり、関心が薄れ観客動員にも響いてくる。
特に地域ごとに独立性の高いアメリカは顕著だと言う。
新聞、メールマガジンなど個人宛に直接届けることのできるパーソナル性の高いメディアに加え、twitterやFacebookなど趣味嗜好のベクトルでつながることのできるソーシャルメディアは、ローカリズムを重要とするスポーツ産業との親和性が高く、今後の活用が期待できるのではないだろうか。
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