2010年9月28日火曜日

Twitterの活用実態調査

株式会社矢野経済研究所が「2010 ソーシャルメディアのインパクトと変貌する企業戦略」として、SMSが消費行動や情報入手にどのような影響をもたらしているか、企業メディアに対する消費者の行動などについて分析しており、先日サマリーが発表された。


以下、
株式会社矢野研究所のWEBサイトより引用。

①消費者はTwitterを主に情報収集ツールとして活用
消費者のTwitterの活用目的は「有名人・著名人の書き込みを読む(53.0%)」など「情報受信」的目的が上位を占める。
「友人・知人の書き込みを読む(30.4%)」など、バーチャルよりリアルの人間関係の延長線としての、SNS的利用ニーズも強い。
一方、「情報発信」「出会い」「リアルタイム性(時間の共有)」「コミュニケーション」ニーズはさほど強くない。
Twitterは“つながり”より“情報収集(ソーシャルフィルタリング)ツール”として活用されている傾向がある。

②ソーシャルメディアはキーワードの提供&検索行動へつなげるのが有効
商品やサービスの情報収集行動にソーシャルメディアは大きく影響を与えている。
しかし、消費者は言及リンク先のアクセスにはやや消極的とみられる。
例えば、ブログをきっかけとしたwebでの情報収集行動は71.7%が「よく行う」が、言及リンク先にアクセスするのは38.9%にとどまる。
ソーシャルメディアから消費者の購買行動につなげるには、リンクによる安易な誘導だけではなく、キャッチーなキーワードの提供をするなどして、消費者の自発的な「情報検索」行動へつなげるのが有効である。

③Twitterの企業アカウントは「クチコミの集積地」としての活用が有効
企業メディアに消費者が求めるのは、HPへは「新製品・新サービスの情報(70.8%)」「情報の信頼性(37.5%)」、Twitterへは「情報の早さ(27.4%)」「ユーザの声が聞ける(21.8%)」などに集まった。
Twitterでは、「従業員・関係者とコミュニケーションが取れる(11.6%)」は現状はあまりニーズが高くない。
企業Twitterは、“中の人”が一方的にTweetするだけではなく、ハッシュタグを活用するなどして、利用者・ファンの「クチコミ集積地」として、ユーザ同士のコミュニティ形成につとめ、将来的な潜在顧客への情報提供を図るのも有効だろう。

①についてはtwitter本来の特性である「リアルタイム性(時間の共有)」「コミュニケーション」が低いのが意外である。
受動的な使い方をしているのは日本人特有なのだろうか。
携帯文化が浸透している中、リアルタイムなコミュニケーションはメールで良いし、その日の出来事や思い出を情報発信するのはmixiやブログの方が都合が良いのかもしれない。

②はPCよりもモバイル端末でのユーザーが多いこと、またタイムラインと言うツールの特性に寄与しているのではないだろうか。
単純に情報とURLを掲載するだけではGoogleリーダーと変わらなくなってしまうし、それが氾濫するとツイートの質が低くなりtwitterの価値を下げることにもなる。
個人でも法人でも、URLや写真を見てもらうには、オリジナルの言葉と興味関心を喚起するキャッチワードが必要。
しかしそれはセンスであり、デジタルな時代になっても行き着くところは個々のパーソナリティなのだろう。

③では情報の信頼性は当然だが、「情報の早さ」の重要性は分かっているようで疎かになってしまう部分だ。
日々の業務で忙しいと、手が空いた時にツイートすれば良いと思ってしまうし、昼や夕方以降のアクセス数の高い時間にツイートした方が閲覧数が上がるのではないかと考え情報をためてしまうこともあるのではないだろうか。
「ユーザの声が聞ける」という点は、当然商品検索や企業名検索でのカスタマレビューもあるが、主にはイベント現場からのリアルタイムな情報発信になるのだろう。
USTREAMやハッシュタグによる生の情報はそこに行きたくて行けない人を本当に興奮させる。
これはTwitterの素晴らしい魅力の一つである。
なお「従業員・関係者とコミュニケーションが取れる」では10%以上いることに注意。
ニーズが高くないと言えども、その10%は優良顧客、ファンである可能性が高いため、軽んじていると大きな損失につながることになるだろう。


その他調査のサマリーは下記出典で確認できる。
出典:
ソーシャルメディアに関する調査結果 2010(株式会社矢野経済研究所)


0 件のコメント: