本日「少年サンデー for iPhone」が公開された。
「うる星やつら」「名探偵コナン」「MAJOR」などサンデーの人気漫画コンテンツを購入することができるアプリで、1巻450円で発売するそうだ。iPad版も準備中とのこと。
以前、映画の告知でリリースした「ドラえもんアプリ」で漫画が読めたように、小学館は漫画のデジタル化には積極的である。
このように大手出版社による漫画のコンテンツ販売は、出版物のデジタル化を加速させるだろう。
そもそも、iPadやiPhoneで気軽に本を読む場合、テキスト量の多い小説より漫画の方が向いている。
モニターで見る場合にはテキスト量の少ない方が目に対する負担も軽いし、iPhoneレベルの小さな画面でも漫画であれば、拡大縮小することなくスムーズに読めてしまう。
ワンピースの販売が伸長しているなど明るい話題もあるが、コミック本や週刊誌含め漫画の部数は90年代をピークに落ちている。
それは漫画離れというよりは、携帯電話というポータビリティの高い端末を持つライフスタイルに移り変わったことで、分厚い漫画誌を購入して電車や学校で読むと言うスタイルの廃れが大きいのではないだろうか。
そう考えると、iPhoneやiPadで漫画を読めることは、現在のスタイルにマッチしており大きなポテンシャルを秘めていると思われる。
ただ今回小学館が販売する漫画の単価は、コミック1冊より高い設定になっており、普及させるにはハードルが高すぎる。
例えば、毎月500円で毎週更新される週間誌を読めるとか、コミック1巻150円とかになれば、非常に多くの読者を得られるだろう。
印刷費や流通・書店のマージンを差し引けば、無理のある価格設定だとは思えない。
あとは、出版業界の政治的な駆け引きだけだろう。
例えば、毎月500円で毎週更新される週間誌を読めるとか、コミック1巻150円とかになれば、非常に多くの読者を得られるだろう。
印刷費や流通・書店のマージンを差し引けば、無理のある価格設定だとは思えない。
あとは、出版業界の政治的な駆け引きだけだろう。
参考までに出版業界の関係図表を見てみる。
(出典)総務省データ

これを見ると出版業界は複雑すぎて、しがらみが多いのは分かるが、デジタル化の流れで淘汰されるのは間違いない。
もしかしたら、音楽や映像のように、政治的なしがらみの少ないレンタル店が新しい市場をつくり、デファクトにしていく可能性もある。
レンタルで漫画コンテンツの閲覧を期間限定にすることで売値を下げる事もできるだろうし、権利的なハードルもグッと下がるだろう。
また、漫画喫茶が流行っているように、漫画のコンテンツをダウンロードして保持しておく必然性が無いのも大きい。
これは音楽コンテンツとは大きく異なる所だ。
意外?とこの市場はTSUTAYAやブックオフなどは粛々と狙っているかもしれない。
しかし、そのうち漫画喫茶もデジタル化され、入店するとレジで漫画コンテンツの入っているiPadが渡される日がくるかもしれない。
そうすれば今まで漫画を設置していたスペースは必要なくなり経費も削減できる。
ともすれば、そこはスターバックスやマクドナルドでもよくなる。
出版物のデジタル化は、実は出版とは関係のない業界のビジネスモデルも大きく変える事になるのかもしれない。
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