2008年3月6日木曜日

「きりちんぽ」敗北の分析


「ネットの影響は大きい」──“エロカワ”キャラに明暗


北海道の「まりもっこり」、沖縄の「ちんこすこう」にならって、秋田県で発売された「きりちんぽ」。
相乗り感抜群のこの商品が、批判を受け発売中止になったという記事。

ネットで広がり非難が殺到したとのことだが、これは確率の問題。
10人が良いと言っていたものを1000人が良いかというとそうではない。
裸祭りのポスターと一緒だね。

そこで、「まりもっこり」「ちんこすこう」が良くて、「きりちんぽ」が駄目な理由を検証。
マーケティング視点で言えば、
①プロダクトフェーズ:ネーミングとデザインの力不足。
②プロモーションフェーズ:WEBコミュニケーションの失敗。
③そしてプレイスフェーズ:観光都市ではない(ハレの場ではない)。
の3つに集約できる。

①プロダクトフェーズ
ネーミングは直接的すぎて、残念ながら言葉としてかわいくない。
「もっこり」は許されても、やはり「きりちんぽ」も「きりたんぽん」も許されないだろう。
そもそも「もっこり」は漫画シティーハンターが男女ともに人気があったように、感性の中で許されるワードなのだ。
そしてキャラクターデザインもユニークさに欠け、キャラ勝ちできていないのが残念。

②プロモーションフェーズ
地域活性企画としては面白いが、狙ってメジャー化を目指すと今回のようにチャンスを逃す。
WEBマーケティングの重要なであり難しいポイントだが、自ら発信し話題をつくるのではなく、クチコミが重要。
面白い!かわいい!と思った人がアメーバしていく所にチャンスがある。
あくまでギミックはプロダクト・プレイス・プライスなどに取り込んでおくことが大切。

③プレイスフェーズ
北海道や沖縄は観光のメッカであり、まさにハレの場所である。
お土産の選択も、旅行先をアピールしたいけど、ありきたりの商品では嫌だという気持ちが働き悩む。
だからギミックづいた物は面白く感じ、相手に渡すときにも土産話しとともに話題にしたがる。
秋田は北海道や沖縄、そして京都などとも違うのだ。
②のクチコミにも火がつきづらいし、①でも冷静に判断してしまう。

以上、様々な理論的な要因が重なった結果であり、偶然性では無いということを理解する必要がある。

そしてやはり重要なのは、「エロ○○」ブームは女性の価値判断だということ。
ただユニークであるのではなく、女性も楽しめることが大切。
「きりちんぽ」は女性にはプレゼントしづらいよね。
間違いなく男性が企画したのではないだろうか。

でも、そろそろ「エロカッコイイ」とか「エロカワイイ」とかのブームの終わりがきているのかもしれない。
時代の流れを読むこともまた重要。


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